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カード会社のお仕事

最近のクレジットカード業界は合併・再編成によるリストラの影響で要因は削減傾向にあります。しかし、会社の将来を考えると新入社員をまったく採用しない わけには行かないので、要員の募集は少ないながら継続していくと思われます。クレジットカード会社への就職を考えている方の参考のために、このコーナーで は具体的な業務内容をご紹介します。

営業部門

いわゆる信販会社では営業にかかわる人員の比率が高くなっています。三菱UFJニコスがカード専業になったのもこの人員削減が目的とも言われています。なぜ営業の人員が多くなるかというと加盟店のフォローが大きな仕事となっているからです。

クレジットカード加盟店と違ってショッピングクレジットやオートローンなどの加盟店は、競合他社との売上げの取り合いとなっているのです。クレジットカー ドは会員がカードを選んで利用しますが、ショッピングクレジットは加盟店がどこの信販会社を利用するか決めるからです。そのためなるべくこまめに加盟店を 訪問することが売上げにつながると信じている営業担当者が多いのです。

クレジットカード専業の場合はカード加盟店をこまめに回る必要はありません。逆にこまめにまわられると加盟店が迷惑するでしょう。承認はCATで行い、伝 票は郵送するので営業担当者が必要なケースは、CATの使い方の説明くらいです。それも専用の加盟店向けダイヤルがあるので加盟後に営業担当者が必要とさ れることはほとんどありません。

それではクレジットカード営業担当のメインの仕事は何かというと、新しい提携先の確保ということです。提携カードはいまやプロパーカードよりも発行枚数が 多く、会員にとってのメリットも大きいので大型の提携先を見つけて提携カードを発行することが最大のお仕事となります。大きな提携先を確保してクレジット カード発行数に寄与すると営業担当者の評価も高くなり、当然ボーナスなどにも影響します。これが営業担当の醍醐味であり、やりがいを感じる時でもありま す。

クレジットカード会社に入社しようと考えるとき、そこがカード専業なのか信販系なのかということは入社後の仕事内容に大きな差があります。個人的には加盟店に振り回される信販系よりは、クレジットカード専業の営業担当の方がよりやりがいを感じます。

しかし、最近では信販系の会社も合併によりだいぶ淘汰されてきた感じがしますので、昔ほど競合が激しいということはないかもしれません。ジャックスがニコ スの信販業を引き継ぎ、セントラル・ファイナンスとクオークがOMCカードと合併することが決まっているので、大手信販会社はオリコ・ジャックス・CF・ ライフ・アプラスに絞られてきました。
加盟店も昔ほどわがままを言っているとクレジットの利用ができなくなる時代が来るかもしれません。

さて、あなたならどちらの営業をやってみたいですか?

審査部門

審査業務はクレジットカード会社・信販会社どちらにも欠かせない業務のひとつです。この審査業務の精度によって良質な債権が確保できるかどうかが決まるからです。簡単に言うときちんと支払ってくれる人を見抜けるかどうかがこの業務最大のポイントとなります。

審査業務のネックはゆっくり時間をかけることができないということです。時間があればそれほど難しい仕事ではない気もしますが、クレジットカード審査にし ても融資の審査にしてスピードが求められます。ショッピングクレジットにいたっては店頭でお客様が待っている状態では、数分で結果を出さなければいけない ケースもあります。

審査部門も業務の効率化という名目で全国の審査業務が、ほぼ一ヶ所で集中して行われています。業務集約のメリットは、審査基準を統一しやすい、業務を集約 して専業にしたほうがスキルがアップし処理スピードが速くなるなどいろいろあります。しかし、会社としての最大のメリットは経費の節減ということでしょ う。

私がクレジットカード審査を担当していた頃と大きく違う点は本人確認法により身分証明書が添付されるようになったこと、オンライン申込の件数が飛躍的に増 えた(だろう)ことがあります。どちらも担当者にとってはメリットがあり、身分証明書添付により「なりすまし」のリスクが減り、オンライン申込が増えたこ とで申込書に読めない文字が飛躍的に減ったことでしょう。

審査部門はいきなり新人ができる仕事ではありません。それなりの経験も必要ですが、資格も必要とされる業務なのです。「クレディッター」などのクレジット 会社共通の資格や、そのクレジット会社特有の資格を持たないと審査担当業務にはつくことができません。選ばれた人だけが行える業務といっていいかもしれま せん。

事務部門

クレジット会社にとってはある意味でもっとも重要な業務といえるかもしれません。なぜなら事務部門では顧客への請求業務がもっとも重要な仕事だからです。 いくら売上げを上げても顧客に請求しなければ利益を上げることができないという意味ではもっとも重要な部門です。

具体的な業務内容としては、請求データを金融機関に送付すること、口座振替依頼書の処理と金融機関への送付・フォロー、各種変更処理業務(住所変更など)があります。そのほか会社におけるお金の出し入れが正常に行われているかチェックする作業もあります。

会社におけるお金の出し入れについては、年1回の決算報告書によって公開されますが、チェックは毎月行われています。このチェックによって合わない部分は 1円単位で原因を究明する必要があるので、事務担当者は神経が細やかな人に向いています。おおざっぱな人が担当していると会社がつぶれてしまうかもしれま せん。女性の担当者が多いのはこういった理由からかもしれません。

事務部門は地味な部署ですが必要不可欠な業務で、女性向の職場ということができます。女性担当者が多く欠員も比較的出やすいので女性は狙い目かもしれません。金銭にかかわる部署なので、あまり派遣社員やアルバイトをおかず正社員で行っているのも特徴です。

回収部門

債権管理部門とも呼ばれるこの部署はいわゆる督促業務を行う部署です。人員としては正社員よりも、派遣社員・嘱託社員・アルバイトなどの比率が高い部署で す。具体的には電話での督促業務・督促状の送付・裁判手続き処理・直接訪問などの業務がありますが、電話での督促業務はほとんど正社員以外が担当します。

貸金業法の改正以来、もっとも業務がやりにくい部署のひとつでしょう。貸金業法改正では督促行為が大きく制限され、勤務先に電話することも今ではほとんどできなくなっています。もちろん恫喝(どうかつ)などの脅しとされる行為などはもってのほかです。

現在督促担当者に求められている能力は支払が後れている原因を早く察知して対処することと、債務者に対するコンサルティング(相談)能力といえるかもしれ ません。過去のように大きな声を出して支払わせる時代ではありません。いかに親身になって一緒に解決していくかという気持ちがなければ、回収業務はできな い時代となったのかもしれません。

この部署は社員からもあまり好まれない部署ですが、ここで担当する未払いの金額をいかに減らすかが、会社としては利益の確保に大きな影響があります。未払い金額をほうっておくと間違いなくその会社は倒産してしまうほど回収部門は重要な部署です。

コールセンター

クレジット会社に限らず専門のコールセンターを立ち上げて、顧客の問い合わせやクレームなどに対応している会社は少なくありません。かつては各支店で対応 していましたが、あらゆる問い合わせがあるためコールセンターとして業務を集約して一ヶ所で対応することがより効率的と判断されているようです。

コールセンターでは派遣社員などが業務の中心となって電話応対し、対応できない場合には正社員が代わって応対するというシステムが一般的なようです。コー ルセンターの使命はいかに多くの電話を処理できるかという点につきます。一度かけてみたことがある人はわかるかもしれませんが、すぐに電話に出るケースは ほとんどありません。それほど電話を取りきれていないのが現状です。

コールセンターのピークは請求書の発送直後です。普段の数倍の電話が鳴り響くため他の部署からの応援を要請する場合もあります。ピーク時とひまな時期の差 があるので、人員調整をどうするかというのも大きな課題のようです。中にはクレーマーもいるので一人で数十分時間をとられることもあり、オペレーターに とっては当たり外れのある業務といえるかもしれません。

コンプライアンス部門

テレビCMにも登場するほど一般的になりつつある言葉となったコンプライアンスですが、サラリーマンにとっては耳にたこができるほど社内で聞かされている 言葉ではないでしょうか。法令順守と訳されているコンプライアンスですが、いまだに法令順守していない企業の代表者が連日テレビで頭を下げている姿が報道 されています。

こういった報道を見ていると、会社内でコンプライアンスの教育を受けている社員よりも、役員のコンプライアンス欠如に問題があるのではないかと思ってしま います。私が勤務していたころでも毎月コンプライアンスの勉強会があり、その報告が義務付けられていて本来の業務よりも重要視されていました。確かにコン プライアンスを無視すると会社が倒産に追い込まれるケースもあるので重要なことは間違いありません。

しかし、一社員が会社を倒産に追い込む可能性よりも権限のある役員が会社に与える影響のほうが大きいはずなのに、役員の教育がおろそかになっている会社が 多いようです。コンプライアンス部門の主な業務は社員への教育ですが、役員への教育もその業務に加えたほうがいいでしょう。


監査部門

監査部門は現役を退いた社員が退職までの間ゆっくり過ごす部署というイメージがありますが、最近ではそうともいえないようです。過去の監査業務は会社内の 業務が正常にルールどおりに行われているかどうかをチェックする業務で、悪く言うと人のあら探し的な業務でした。

しかし、現在では前述のコンプライアンスに加えて、個人情報保護法、本人確認法、貸金業法など改正や新しくできた法律に基づいた監査を行わなければいけな いので、ゆっくりしていられないようです。自分も勉強しないとどこをチェックしていいのかさえわからなくなるからです。

さらにパソコンの普及により端末機が使えないとチェックすることもできないので、退職間近の人にとってはつらい業務になることもあります。この部門にも若い社員が必要な時期になっているようです。

セキュリティ部門

このセキュリティ部門はクレジットカード会社特有の部署で、オーソリゼーションとクレジットカードの不正利用をチェックする業務を行っています。オーソリ ゼーションはクレジットカードが利用できるかどうかの商人を行う業務で、普段はCAT端末機により自動的に行われています。しかしCATで却下となった ケースでも場合によっては取り扱いが可能なことがあるので、その対応を主に行っています。

クレジットカード利用の不正チェックは専用のシステムで自動的に行われています。クレジットカード会員の利用パターンから外れた申込や、今まで長い間利用 されていなかったクレジットカードで換金性の高い買い物があった場合など、直接カード会員に電話をして確認することがあります。それはこのシステムにより 不正の可能性がある売上げとしてリストアップされるからです。

こうしたセキュリティチェックによってクレジットカード会員の被害を未然に防ぐことがセキュリティ部門の重要な業務です。海外利用が当たり前になったため、この業務は24時間体制で行われています。そのため手当てが高いところから意外に希望する社員が多いのです。

システム部門

クレジットカード会社のシステム部門も人材不足で、他社に流れないように給与は高く設定されているといううわさです。システムがダウンした場合の影響力は他の部署の比ではないので、常に神経を使う仕事といえるので、多少給料が高いのは当然かもしれません。

もちろん24時間体制ですが、万一システムに問題が発生すると、トラブルが解決するまで何日も泊り込みということもあり、もっともハードな業務といえるでしょう。特にシステムを新しくする場合にはかなりの神経を使うことになります。

私が勤務していたころシステムをまったく新しくしたことがありました。システムが切り替わった当日数時間ダウンして大変なことになったのを覚えています。 その後新システムが稼動していましたが現場には使いづらい点が多くあったので、元に戻せなどという無茶な要求も多くあったようです。

こんなことを考えるとシステム部門は正常に稼動して当たり前で、トラブルがあったときだけ大きな責任を負うことになる厳しい部署であることがわかります。せめて給与くらいは高くしてあげましょう。

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