クレジットカード♯は、節約をテーマにしたクレジットカードの比較兼申し込みサイトです。
クレジットカード♯


ショッピング枠の現金化とは

街中でよく見かける
「クレジットカードのショッピング枠の現金化」
などという看板。内容は知らないけど見たことはあるという方も多いのではないでしょうか。

ここではクレジットカードのショッピング枠の現金化の実態について解説していきます。

※このページに書いてあることを十分理解するために、クレジットカードのショッピング枠とキャッシング枠について知っておく必要があります。クレジットカードには、買い物をするために使う「ショッピング枠」とカード会社からお金を借りるために使う「キャッシング枠」があって、キャッシング枠はショッピング枠の一部になっています。例えば、ショッピング枠50万円・キャッシング枠30万円のクレジットカードで30万円キャッシングすると、これ以上お金を借りることができません。しかし、ショッピング枠が20万円残っているため、このショッピング枠をお金に変えましょう、ショッピング枠を現金化するためのお手伝いをしますよというのが、クレジットカードのショッピング枠の現金化というサービスになります。

ショッピング枠の現金化の店舗に入ってから現金化されるまでの流れは、おおよそ次のようなものになります。

1.入店すると、新幹線の回数券(10万円分)をクレジットカードで買いに行くように指示されます。
    ↓
2.新幹線回数券を店舗に持って行くと、8万円で買い取ってくれます。ショッピング枠の10万円が8万円に現金化されました。
    ↓
3.現金化の業者は新幹線回数券を金券ショップに持ち込んで9万5000円で転売します。業者は1万5000円の儲けになります。

※クレジットカードによっては新幹線回数券を購入できないことがあります。そんなときは次善策としてブランド物、家電製品、高級腕時計をカードで購入するように指示されます。要するに現金化の業者はなるべく換金性が高い商品が欲しいわけです。転売先は金券ショップ・中古ショップのほか、ネットオークションがよく使われています。

現金化の業者の言葉を借りるならば、この場合は還元率80%になります。現金化の業者が言うには「消費者金融やクレジットカードでキャッシングをすると通常18%の金利を取られますが、ショッピング枠を現金化すれば一括払いなら金利手数料はゼロ、分割・リボ払いなら12〜15%の金利で済ませることができるためお得です」などと言います。

本当にショッピング枠の現金化はお得なのでしょうか?

ショッピング枠の現金化を利用して8万円手に入れても、1〜2か月後にカード会社から10万円の請求が来ます(差し引き2万円の損になります)。この請求は自分で支払わなければいけません。現金化の業者に有利なように、仮に2ヵ月後に請求が来るとして金利(年利)を求めてみましょう。金利(%)をAとおいて計算します。

・8万円×(A/100)×(60/365)=2万円  ※元金×(金利%/100)×(借入日数/年間日数)=金利手数料
A=152%

驚くなかれ、なんと152%の金利がかかっていることが判明しました。金利のイメージが思い浮かばない方は、単純に考えてみましょう。お金に困っている人が8万円受け取って、2ヵ月後に10万円支払えると思いますか? まず払えませんよね。

いくつか場合分けして見てみましょう。

【還元率70%】
・10万円の商品をカードで購入⇒業者に7万円で売った⇒2ヵ月後に10万円の請求が来た⇒金利260%
・10万円の商品をカードで購入⇒業者に7万円で売った⇒1ヵ月後に10万円の請求が来た⇒金利521%

【還元率80%】
・10万円の商品をカードで購入⇒業者に8万円で売った⇒2ヵ月後に10万円の請求が来た⇒金利152%
・10万円の商品をカードで購入⇒業者に8万円で売った⇒1ヵ月後に10万円の請求が来た⇒金利304%

【還元率90%】
・10万円の商品をカードで購入⇒業者に9万円で売った⇒2ヵ月後に10万円の請求が来た⇒金利67%
・10万円の商品をカードで購入⇒業者に9万円で売った⇒1ヵ月後に10万円の請求が来た⇒金利135%

これは、一括払いで支払った場合の金利です。分割・リボ払いを選ぶと、業者にピンハネされる金利に加えて分割・リボ払いによる金利が加算されます。消費者金融やクレジットカードのキャッシング枠の金利は18%が相場であることを考えると、すさまじい暴利をむさぼっていることが分かります。それでも本当に還元率70〜90%で買い取ってくれる業者であればまだ良心的なほうで、中には「指定した商品と違う」「商品にキズがついている」「新品でも買った時点で中古品だ」などと難クセをつけられて、買値の3割程度で買い叩かれることもあります。現金化の業者に「この金額でなければ買い取らない」と言われると私たちは泣き寝入りをせざるを得ません。後で詳しく説明しますが、ショッピング枠の現金化はカード利用規約に反していますし、犯罪行為に抵触する可能性があるため誰も助けてくれないのです。

※比較のためクレジットカードのキャッシング枠を利用した場合の金利手数料を算出してみましょう。金利は18%、借入金額は10万円、借入期間は2か月とします。
・10万円×(18/100)×(60/365)=2958円  ※元金×(金利%/100)×(借入日数/年間日数)=金利手数料
金利手数料は2958円になります。元金10万円で1〜3万円もピンハネする現金化の業者と見比べてください。

さっきからあえて「還元率」という言葉を使っていますが、みうは現金化の業者が「還元率」とか「キャッシュバック率」という言葉を使うことに違和感を感じます。普通、還元率やキャッシュバック率はクレジットカードを使ったときに返ってくるお金の割合を表します。クレジットカードの還元率は通常0.5〜1%なので、現金化の業者が言う還元率70〜90%という数字はものすごくお得であるように見えます。いわゆる言葉のトリックというヤツですね。カードショッピングの場合は、クレジットカードで購入した商品が手元に残っていますが、ショッピング枠の現金化を利用した場合は、業者からピンハネされるうえに借金だけが残ります。カードショッピングの還元率と現金化の還元率はまったくの別物であることがわかりますよね。

お気づきの方もいるかもしれませんが、ショッピング枠の現金化は業者を通さなくても自分でもできます。新幹線の回数券をクレジットカードで購入して、そのまま金券ショップに持ち込めば、現金化の業者からピンハネされずにすみます。しかし、カード会社はショッピング枠を現金化すること自体を禁止しています。

<三井住友VISAカード会員規約より引用>

第14条(カード利用の一時停止)

2.当社は、会員が利用枠を超えた利用をした場合またはしようとした場合、利用枠以内であっても短時間に換金性商品を連続して購入する等カードの利用状況が不審な場合、若しくは延滞が発生する等の利用代金の支払状況等の事情によっては、カードショッピング、キャッシングリボ、キャッシング一括及び海外キャッシュサービスの全部またはいずれかの利用を一時的にお断りすることがあります。

第22条(会員資格の取消)
1.当社は、会員が次のいずれかに該当した場合、その他当社において会員として不適格と認めた場合は、通知・催告等をせずに会員資格を取消すことができるものとします。

4)換金を目的とした商品購入の疑い等、会員のカードの利用状況が不適当若しくは不審があると当社が判断した場合

カード会社は何にクレジットカードを使ったのか把握しているため、換金性の高い商品を頻繁にクレジットカードで購入していると、あやしいと判断されて最悪の場合強制退会処分を受けることがあります。強制退会処分を受けると即時にカード残高の一括返済を迫られますし、個人信用情報機関に強制解約という記録をつけられるため、他社のクレジットカードも使えない、作れないという状況に陥ります。

現金化の業者は、この商売は合法であることを強調していますがはっきりと白とは言い切れません。というのはクレジットカードで購入した商品は完済するまで所有権はカード会社にあります。ショッピング枠の現金化というやり方は、完済する前に商品を売ることになるため、勝手に他人のものを売ることになります。つまり、横領罪に当たる可能性が出てきます。小耳に挟んだ話では、現金化を利用すると自己破産をしたときに免責が下りないというウワサも聞きます。

現金化の業者のホームページを見てみると「弊社は消費者金融ではありません」などと書いてあります。「消費者金融ではないので安心してください」とでも言いたいのでしょうが、現金化の業者は消費者金融よりボッタくっていますし、消費者金融より危険です。消費者金融の場合は、私たち消費者を保護するために貸金業規制法・利息制限法・出資法などによる規制を受けますが、現金化の業者はそういった法的規制を受けません。

ともかくショッピング枠の現金化はデメリットが多いですし、現金化の業者はまともな業者ではないので絶対に近づかないようにしてください。

【補足1】
先ほど入店すると換金性の高い商品をカードで買いに行くように指示されて…という業者のやり方を説明しましたが、ほかにもう2種類、現金化業の形態があります。

1つ目は自分のお店の中にある商品をクレジットカードで買わせて即買い戻すという形態です。お店の中で商品をグルグル回しているだけなので、業者にとっては元手がかからず売りに行く手間も省けて楽です。

実はこの現金化業の形態は、クレジットカードの取り扱いシステムを流用しています。業者はカード会社と契約を結んだ加盟店なんです。しかし、ショッピング枠の現金化業は加盟店規約で禁止されているため、本業とは切り離して現金化の商売をしています。

2つ目の形態として、ホームページで集客している場合に、佐川急便のe-コレクトがよく利用されます。流れは次の通りです。 ※e-コレクト:クレジットカード決済による代金引換サービス

1.ホームページから現金化のサービスを申し込みをすると自宅にダミー商品が送られてくるので、その場でカード決済(10万円相当)をします。商品の中身はどうでもいいCDROMや名簿・安物のアクセサリーなどです。
    ↓
2.現金化の業者は、申込者がクレジットカードを使ったことを確認した後、申込者の銀行口座に8万円を振り込みます。ショッピング枠の10万円が8万円に現金化されました。
    ↓
3.業者は、カード会社から加盟店手数料(5%)を差し引いた9万5000円を受け取ります。業者は1万5000円儲けることができました。

こちらの形態も加盟店が副業としてやっています。もちろんカード会社にクレジットカードの決済サービスを申し込んだときは、真っ当な業種で申請をしています。現金化の商売をやっていることがカード会社にバレたら提携を打ち切られるため、サイトに表記している会社名や住所は全部デタラメです。サイトを見た限りでは誠実そうに見えても、本当に約束の金額が振り込まれるかどうかはわかりません。

【補足2】
クレジットカードのショッピング枠の現金化はアンダーグランドな商売です。だからと言って警察が積極的に検挙しているという話は聞きません。なぜかというとショッピング枠の現金化の商売は、合法とは断定できない違法かもしれないというグレーゾーンな商売だからです。警察も人的・時間的な制約があるため、明らかに違法で害悪が大きい事件を優先せざるを得ないという事情があります。

カード会社のほうでもショッピング枠の現金化はしないようにとホームページなどで告知していますが、積極的に行動を起こすことはありません。そのため現金化の業者はネットや街中にあふれています。

なぜカード会社は、もっと積極的に現金化の業者を取り締まらないのでしょうか。その理由としては、カード会社はスキミングやフィッシング詐欺、個人情報の流出などの対策に追われているため、現金化業の取り締まりまで手が回らないのです。また、ショッピング枠の現金化は、利用者のほうから納得してサービスを申し込んでいます。つまり、実害がないため現在のところ野放しにしている状態です。

しかし、まったく害がないかと言うとそういうことはなく、ショッピング枠を現金化するようなカード会員は借金で首が回らない方が多いため、カード会社は不当に未回収リスクを負わされています。また前述した通り、業者は最初に提示した買い取り価格よりもずっと安い金額で買い叩くこともよくあることなので、水面下の被害者はかなり多いのではないかと推測されます。

【トップへ】
クレジットカード♯