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クレジットカード誕生話

クレジットカードが誕生したのは、ある人物のちょっとした恥ずかしい体験がきっかけでした。

1949年、ニューヨークの実業家フランク・マクナマラが高級レストランで食事をしていました。食事を終えていざ支払いをしようとしたときに、彼は財布を忘れたことに気づきました。そのときは妻に財布を持ってきてもらい事なきを得ましたが、一歩間違えると無銭飲食です。

本当は支払うだけのお金を持っているのに、たまたま持ち合わせがなかっただけで信用を失ってはたまりません。そこで彼は、その場に現金がなくてもツ ケで食事ができるシステムを作ろうと考えました。そして1950年、世界初のクレジットカード会社が設立されました。ダイナースクラブの誕生です。(おし まい)

この話は、とても有名なクレジットカード誕生話です。しかし、1つだけ突っ込みどころがありますね。みなさん普段はクレジットカードは財布に入れて おきますよね。財布を忘れたら、結局クレジットカードも忘れてしまうような…。財布とは別にクレジットカードを持ち歩くということでしょうか。

実はこの話は作り話なんですね。当時のダイナースクラブの広報担当者が宣伝のために考えたフィクションだそうです。ダイナースクラブもなかなかの演技者ですね。

実はこのお話には続きがあります。とてもいい話なので紹介します。

(再開)ダイナースを設立したフランク・マクナマラは、さっそく加盟店開拓に乗り出します。彼は一軒一軒レストランに出向いてのオーナーと交渉しましたが、ことごとく断られるのでした。

「客はみんな現金で支払ってくれる。なぜわざわざカード払いをする必要があるんだ。バカバカしい」とレストランのオーナーはみんな口をそろえて言うのです。

「この事業は失敗だったかもしれないなあ」
これで最後にしようと思って、10軒目のレストランのオーナーに掛け合いました。

「クレジットカードか。面白そうだな」
レストランのオーナーは興味を持ちました。そして10軒目にしてついに加盟店契約にこぎつけたのでした。(おしまい)

ちょうど10軒目というのがフィクション臭いですねえ。しかし、このお話はいろいろと考えさせられます。

今、私たちがカード会員になる理由は、クレジットカードが使えるお店がたくさんあるからです。そしてお店が新しく加盟店になるのは、クレジットカードを使う客がいるからです。

ダイナースクラブ設立直後、カード会員も加盟店もまったくいなかったときに、いったいどれくらいの人がクレジットカードの魅力と将来性に気づいたのでしょうか。おそらくほとんど人が「カード払いなんてバカバカしい」と思ったのではないでしょうか。

いや〜、設立直後のダイナースクラブの株を買い占めておけばよかったですね。

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